ショッピングモールへ行ってー

あちこちのお店を覗く中に当然靴屋もあってー
店頭に並ぶ凶器がごとしガチでハイなピンヒールを眺めつつー
ことしはスエードとハイヒールピンヒールが流行りなのかーと思いつつー
わたくし、ティン! とひらめいた。

宮地さんがハイヒール得意だったら素敵じゃね…?

他の野郎にハイヒールなんて履かせようものなら、たちまち全員が生まれたての小鹿になるというのに、その中でたったひとり、しゃんと凛々しく立っている宮地さん@10センチピンヒール
…素敵やん…?

「宮地さんは、どうしてそんな余裕、なんですか」
ステージの縁を両手でしっかり掴んで、なんとかようやく立ち上がった緑間の声には余裕などかけらもない。緑間より少しマシな高尾も、緑間を笑いながらも右手はしっかり縁を掴んでいる。
「慣れてるから」
この惨状を呆れた目で眺めつつ、宮地はしれっと言う。
「慣れ…?」
「慣れてるって、なんでっすか!」
はいはい! とばかりに空いた手で挙手して問うたのはもちろん高尾だ。緑間の手はまだしばらくステージ縁と仲良しだろう。
「あー…お前らあれ、知ってるだろ」
宮地が挙げたのはターミナル駅で展開している駅ビルの名前だった。
ふたり揃ってうなずくと、じゃあいまセールやってるのは知ってるか、セールのポスター見たことあるかと続く。
「紙袋がたくさん足元に置いてあるあれですよね」
「知ってるもなにも、毎日使う駅ですから目に入れないようにするほうが難しいです」
駅ビルで現在開催されているセールのメインビジュアルは、いったい何センチあるのか、かなり高いピンヒールを履いた女性の足元にカラフルなショピングバッグや箱がこれでもかと積み上がっているものだ。
「あれ、俺」

っていうー。
ウエッジソールや太いヒールはもちろん、フロントストラップとかの安定性の高いヒール(サイズ感的な理由で)ならピンヒールだってバチコイな宮地さんいいやん。
秀徳ハイヒール競争させたら男女の別なく1位だよ!

あれだけベビーフェイスの宮地さんなら、かわいいかわいいかわいい!って親や姉や従姉やクラスメイトから女装やらメイクやらヒール強要やら迫られてるよね!
二次創作のお約束!